時事記録 就職活動のために

11/26/2006

NATO:首脳会議開催へ 対露関係が悪化の可能性も

北大西洋条約機構(NATO)は28日からラトビアの首都リガで首脳会議を開き、NATOの東方拡大や、日本など非加盟国との対話強化を協議する。しかし、旧ソ連圏での初の首脳会議は、NATOの勢力拡大に神経をとがらせるロシアを刺激し、新たな対立を招く危険性もある。

 NATOのデホープスヘッフェル事務総長は24日、「NATOの扉は開かれている」と強調。加盟交渉中のクロアチアなどバルカン3国に加え、加盟交渉の前段階の対話が続く旧ソ連圏のグルジア、ウクライナなどに好意的な姿勢を示した。

 また事務総長は、NATOがアフガニスタンなど欧米外にも展開している現状を踏まえ、非加盟国との関係構築に向けた「柔軟な姿勢」を強調。アフガン復興に貢献する日本や豪州などを「パートナー」とし、首脳会議を機に対話を深める意向を示した。

 だが、会議ではNATO諸国のミサイル防衛構想などロシアを「仮想敵国」と見なす防衛構想も話し合う予定。結束を強めて影響力の拡大を狙うNATOへの警戒感はロシアに根深い。

 ロシア下院のザバルジン国防委員会委員長は24日、「下院の大多数がNATO拡大に反対だ」と発言。25日にはプーチン大統領派のココーシン下院議員が「NATO拡大はロシアとの関係悪化を意味し危険だ」と話すなど、会議を前にロシア側からの批判が強まっている。