時事記録 就職活動のために

11/22/2006

大手銀中決:6グループの最終利益1兆7352億円

 大手銀行6グループの06年9月中間連結決算が22日出そろった。融資先企業の業績が回復し、倒産などに備えて積み立てた貸し倒れ引当金の戻り益が生じ、6グループ合計の最終(当期)利益は前年同期比0.3%増の1兆7352億円と、過去最高を2年連続で更新した。好決算を受け、三井住友フィナンシャルグループ(FG)が前期比4000円の増配を発表するなど、4グループが配当を増やす。

 みずほFG、りそなホールディングス、住友信託銀行、三井トラスト・ホールディングスの4グループの最終利益が過去最高だった。みずほは貸し倒れ引当金の戻り益が多く、前年同期比15.9%増。りそなは前払いした税金が戻るとみて資産計上する「繰り延べ税金資産」の計上期間を1年間から5年間に拡大した特殊要因で、同164.5%増だった。

 三菱UFJFGの最終利益は同28.7%減、三井住友FGは同37.9%減で、大幅減益だった。提携先の消費者金融がグレーゾーン金利による返還金請求に備えて大幅な赤字に転落し、利益を押し下げた。三井住友は金融派生商品の押し付け販売で金融庁から行政処分を受けたことも響いた。

 本業のもうけを示す業務純益は6グループ合計で同23.4%減の1兆5968億円だった。りそなを除く5グループが前年同期を下回り、収益力の弱さをのぞかせた。日銀のゼロ金利政策解除に伴い、国債などの運用環境が悪化した一方で、企業向け貸し出しの利ざやが伸び悩んだ。

 07年3月期の最終利益予想は6グループで2兆9600億円に上方修正されたが、過去最高益だった06年3月期の3兆1215億円を下回る。