時事記録 就職活動のために

10/18/2006

三重・志摩病院医産科不足 医師1人の婦人科のみ診療へ 

 産婦人科医が不足している影響で、三重県病院事業庁は18日、県立志摩病院(同県志摩市)の産婦人科について、同県伊勢市の山田赤十字病院から医師2人を常勤で派遣してもらっている現行の診療体制を断念し、11月から派遣医1人による婦人科のみの外来診療(週2日)に切り替えると発表した。これにより、志摩地域では分べんができる産科医療機関がなくなることになる。

 伊勢志摩地域には、三重大学医学部(津市)から志摩病院に2人、山田赤十字病院に6人の産婦人科医が派遣されていた。しかし、産婦人科医の減少に伴い、今年4月から山田赤十字病院の医師が2人減の4人になったため、同医学部は7月から同地域の医師6人を山田赤十字病院に集約。うち2人を10月末まで志摩病院に常勤派遣する形に変更した。志摩市や地元住民らは11月以降も産婦人科の存続を求め、同医学部や病院事業庁に要望書を提出していたが実らなかった。

 志摩病院は、志摩地域の中核病院で、分べんができる唯一の医療機関。05年度の分べん件数は97件で、06年度も9月末までに34件の分べんが行われた。産科機能がなくなることについて、病院事業庁の東村良重総括室長は「地域への影響も極めて大きく残念で、申し訳ない。三重大医学部以外を含め、なるべく早く産婦人科医師を確保できるよう努めたい」と話した。