時事記録 就職活動のために

11/04/2006

疾患腎移植 病院側が初会見「院長が了承していた」

 愛媛県宇和島市の宇和島徳洲会病院で病気のために摘出した腎臓を別の患者に移植する11件の手術が行われた問題で、同病院側が4日、この問題発覚後に初めて会見した。貞島博通院長(54)と泌尿器科部長、万波誠医師(66)が出席。貞島院長は「病院として11件の移植を認識し、院長が了承していた」としたが、この中には手術後に報告を受けたケースがあることを認めた。万波医師は「捨てる腎臓があれば連絡してほしいと友人(の医師)に頼んでいた」と話したが、「初めから移植を計画していたわけではない」とし、移植が可能な腎臓が出てきた段階での「出合い頭」の手術だったと説明した。

 会見によると、移植手術が行われたのは04年9月?06年9月。ドナー(臓器提供者)の疾患は尿管狭さく3件、腎がん3件、動脈瘤(りゅう)2件、良性腫瘍(しゅよう)2件、ネフローゼ1件。このうち6件については、宇和島徳洲会病院で摘出手術も行ったという。

 レシピエント(移植を受けた患者)は10人で、1人はいったん移植した腎臓を手術後に取り出して、計2件の移植を受けていた。大半は宇和島市内に住んでおり、ドナーが発生後、腎臓を移植に使えるよう保存できる3日の間に移植に関する説明をしたという。

 レシピエントとドナーの間に面識はなかったといい、万波医師は両者の間で臓器提供を巡り、「(金銭授受などは)ないはずだ」と話した。

 ドナーの同意については、他の病院では同意書を取ったケースもあるとしたが、宇和島徳洲会病院で腎臓を摘出した6件については、「(摘出した腎臓が)使えるなら、(移植に)使わせてほしい」と話して口頭で了解を取ったものの、同意書はいずれも取っていない、という。

 レシピエントに対しては「がんの腎臓でも(移植して)大丈夫か」と話して了承を得たと説明。しかし、当時、同病院に移植に関する倫理委員会はなく、10人全員から同意書も取っていなかった。

 万波医師は11件すべてについて、ドナーとレシピエントは親子以外の関係だったと話し、「1件は親子間だった」とする病院の発表を訂正した。

 病院側は11件について外部の医師らを交えて移植が適性だったかを検討し、同意書がなかったケースについては、弁護士らがドナー、レシピエント双方の患者側の意志を確認する、とした。