時事記録 就職活動のために

11/01/2006

履修不足 政府・与党、救済策で合意

 政府・与党は1日、高校の履修単位不足問題で、未履修の生徒に課す補習の上限を70コマ(1コマは50分授業1回)とする当初案を一部緩和し、履修不足が1科目70コマの生徒に限り、50コマ程度の補習で卒業できる救済策で合意した。補習50コマに該当する生徒は7割超を占め、一層の負担軽減を求めていた公明党も同意した。文部科学省は2日、都道府県知事や教育委員会、大学にこうした措置の実施を通知する。

 1日までの文科省の実態調査で、必修科目の履修不足があったのは全国の国公私立高校全5408校(うち私立2校は未回答)のうち540校(10.0%)で、高校3年生の生徒数では8万3743人(7.0%)となる。

 救済策は履修不足が70コマの場合、病気や災害で通学が困難になっても、出席日数が規定の3分の2あれば認められるという単位認定の一般的なルールを援用。学校教育法に基づく校長の卒業認定権を弾力運用し、補習を50コマ程度まで削減することを認める。対象者は未履修者全体の73%に当たる6万1352人。

 また、未履修が70コマを超える場合は、70コマの枠内で、履修していない必修科目の授業をそれぞれ受けた上で、校長がリポートなどを通じ、習熟度に応じて修了を認定する。対象者は同27%に当たる2万2391人。

 最も未履修科目の多い350コマの場合、未履修科目を70コマに振り分けて補習を受け、各科目に関するリポート提出など追加の学習を行う。

 加えて、履修不足のまま卒業し、既に進学や就職などしている既卒者の卒業資格の扱いに関しては「重大な過失がない限り資格は停止できない」(伊吹文明文科相)ことから、見直しはしない方針が正式に固まった。

 文科省は当初、70コマの補修を2?3学期に30コマ、冬休みに20コマ、春休みに20コマに分けて消化するモデル案を与党に提示。これに対し公明党が「受験直前の冬休みの補習は負担が重い」と見直すよう求めた。政府の救済策が固まったことで、各校で平日や土曜日を使った補習授業が本格化しそうだ。

 与党は1日、教育再生検討会(座長・大島理森元文相)などを通じて救済案を断続的に協議。「未履修が1科目しかない生徒より2科目以上の生徒にメリットが大きい」との疑問も出たため、伊吹氏が50コマ程度に補習を削減する緩和策を提示し、決着。