時事記録 就職活動のために

11/04/2006

乳児院 3割が「虐待」で入所 10年で10ポイント増加

 乳幼児が乳児院に入所する理由に「虐待」(準ずる行為も含む)が占める割合が、05年度は過去最多を更新し、3割近くに達したことが全国乳児福祉協議会の調べで分かった。95年度は16%で10ポイント以上伸びており、虐待が改めて深刻な事態であることを裏付ける結果となった。厚生労働省は07年度から、保健師らが生後4カ月までの乳児がいる家庭を訪問する新規事業「こんにちは赤ちゃん事業」を計画しており、子育て相談の充実などを通じ、虐待の未然防止に力を注ぐ方針だ。

 乳児院は児童福祉法に基づく施設で、家庭の事情などから一緒に暮らせない0?3歳児くらいが入所している。同協議会は乳児院全120施設を対象に調査を実施し、119施設から回答を得た。

 05年度中に新規入所した乳幼児は3209人。入所理由は身体的な虐待だけでなく、「養育拒否」や「父母不明(遺棄)」などを含めた広義の「虐待」で合計すると926人、全体の28.9%を占めた。「虐待」は最近10年をみるとほぼ毎年増加し、04年度は27.5%だった。

 心身の状況から「虐待」が分かる乳幼児は584人。虐待の種類で最も多いのが「怠惰」で379人。一方、虐待をする者は実母が356人で圧倒的だった。また、2番目の「身体的虐待」の166人でも、虐待者は実母の94人が一番多かった。

 こうした事態を受け、厚労省は「こんにちは赤ちゃん事業」を来年度からスタートさせたい考えだ。母親が出産直後でノイローゼになりやすい生後4カ月までの乳児がいる家庭に保健師らを派遣し、子育て支援をする方針。ただ、実際に実施するのは自治体で、予算や人材の不足からどこまで普及できるか課題も多い。