時事記録 就職活動のために

10/13/2006

ノーベル平和賞にユヌス氏 背景に農村の深刻な貧困

 ユヌス氏のノーベル平和賞受賞の背景には、母国バングラデシュの農村地域の深刻な貧困がある。

ガンジス、ブラマプトラ両大河が運ぶ肥よくな土壌に恵まれたバングラデシュは、別名「黄金のベンガル」と呼ばれるが、土地を持たない小作農は極めて貧しい暮らしを強いられてきた。グラミン銀行は、特に農家の女性を対象に、農民の組織化促進や新たな事業への取り組みなど、総合的な貧困改善を支援してきた。


 融資を受けるには、農民は5人程度のグループを作り申請しなければならない。使い道は家畜の購入や井戸の掘削などさまざま。グループは融資の規則や銀行の考え方などの教育を受け、試験をパスすれば融資が行われる。当初は融資の返済が滞るとの不安が強かったが、農民に銀行のシステムを理解し自ら運営に関与させることで、商業銀行以上の返済率を達成した。


 96年にはグラミン銀行の支援で設立された携帯電話会社「グラミン・フォン」が事業を開始。同社はほとんど電話が普及していない農村で、小作農の女性に携帯電話を販売している。


 バングラデシュの国土面積は日本の約4割で、約1億4100万人が住む。世界保健機関(WHO)によると、人口は世界で8番目に多い。しかし、ユニセフ東京事務所(東京都)によると、5歳未満児の死亡率は04年で1000人あたり77人と高い。