毎日社説:分権推進法案 道州制を目指した具体論を
国と地方の役割分担を見直すための地方分権改革推進法案が27日、閣議決定された。7人の有識者による委員会を内閣府に設置し、10年に分権一括法の制定を目指すという今後の段取りと基本理念を示した法案だ。
法案には盛り込まれなかったが、政府は並行して道州制導入の検討も進める。かねて私たちは地方に権限と責任を与え、今の都道府県より広域的な道州の下で独自性を発揮した方が国全体に活力が生まれると主張してきた。国の仕事が絞られれば中央省庁のダイナミックな再々編にもつながる。道州制が具体的な政治日程に乗ってきたことを歓迎したい。
分権の原点といえる地方分権推進法が成立したのは95年。関連する475本の法律を改正し、国が行うべき事務を自治体に代行させていた「機関委任事務」を廃止するなど一定の成果を上げた。今回はそれに次ぐ大きな改革となる。
政府は法案が成立すれば、来春、首相が任命する地方分権推進委員会を発足させて議論を開始。委員会が勧告する指針に基づき、関連法案を一括して改正する一括法を制定する方針だ。道路や河川の管理など、国と地方の仕事の仕分けの見直しや、国から地方にどこまで財源を移譲するかなどが当面の主なテーマとなる。
しかし、95年改革の際には、国から地方への権限移譲に中央官庁が激しく抵抗し、ほとんど中央官庁が同意したものしか実現できなかった経緯がある。国と地方の税財源を見直す先の三位一体改革も、省庁の抵抗で中途半端に終わった。このため安倍晋三首相をはじめ政治のリーダーシップがカギを握るのは言うまでもない。
一方、これとは別に佐田玄一郎行政改革担当相の下には、「道州制ビジョン」の策定を目指す懇談会を設置する。分権委員会と一体化されなかったのは、(1)まだ道州制導入に国民的コンセンサスは得られていない(2)道州制導入決定を待っていては、具体的な権限移譲の論議が先送りされる可能性がある??などが理由という。
ただ、道州制ビジョン策定は安倍首相の自民党総裁選での公約だ。権限や財源の移譲を先行して検討するとしても、将来は道州制に移行するという前提で議論を進めてもらいたい。首相自身もどんな「国のかたち」を目指すのか、もっと語るべきである。
一括法制定は全国知事会などの要望に沿ったものでもある。しかし、肝心の地方側の発言力がうせているのが気になる。「戦う知事会」をアピールした全国知事会前会長の梶原拓・前岐阜県知事のおひざ元の岐阜県庁では裏金問題が発覚、佐藤栄佐久・前福島県知事は収賄容疑で逮捕された。
国民の間には「やはり地方には任せられない」という空気が広がりつつあるのを地方側は深刻に受け止めるべきだ。人口と面積で配分額を決める新型地方交付税や、財政の悪化した自治体への再建法制など課題は目白押しだ。よりよい地方分権を進めるため、地方側の体制立て直しも急務となる。
法案には盛り込まれなかったが、政府は並行して道州制導入の検討も進める。かねて私たちは地方に権限と責任を与え、今の都道府県より広域的な道州の下で独自性を発揮した方が国全体に活力が生まれると主張してきた。国の仕事が絞られれば中央省庁のダイナミックな再々編にもつながる。道州制が具体的な政治日程に乗ってきたことを歓迎したい。
分権の原点といえる地方分権推進法が成立したのは95年。関連する475本の法律を改正し、国が行うべき事務を自治体に代行させていた「機関委任事務」を廃止するなど一定の成果を上げた。今回はそれに次ぐ大きな改革となる。
政府は法案が成立すれば、来春、首相が任命する地方分権推進委員会を発足させて議論を開始。委員会が勧告する指針に基づき、関連法案を一括して改正する一括法を制定する方針だ。道路や河川の管理など、国と地方の仕事の仕分けの見直しや、国から地方にどこまで財源を移譲するかなどが当面の主なテーマとなる。
しかし、95年改革の際には、国から地方への権限移譲に中央官庁が激しく抵抗し、ほとんど中央官庁が同意したものしか実現できなかった経緯がある。国と地方の税財源を見直す先の三位一体改革も、省庁の抵抗で中途半端に終わった。このため安倍晋三首相をはじめ政治のリーダーシップがカギを握るのは言うまでもない。
一方、これとは別に佐田玄一郎行政改革担当相の下には、「道州制ビジョン」の策定を目指す懇談会を設置する。分権委員会と一体化されなかったのは、(1)まだ道州制導入に国民的コンセンサスは得られていない(2)道州制導入決定を待っていては、具体的な権限移譲の論議が先送りされる可能性がある??などが理由という。
ただ、道州制ビジョン策定は安倍首相の自民党総裁選での公約だ。権限や財源の移譲を先行して検討するとしても、将来は道州制に移行するという前提で議論を進めてもらいたい。首相自身もどんな「国のかたち」を目指すのか、もっと語るべきである。
一括法制定は全国知事会などの要望に沿ったものでもある。しかし、肝心の地方側の発言力がうせているのが気になる。「戦う知事会」をアピールした全国知事会前会長の梶原拓・前岐阜県知事のおひざ元の岐阜県庁では裏金問題が発覚、佐藤栄佐久・前福島県知事は収賄容疑で逮捕された。
国民の間には「やはり地方には任せられない」という空気が広がりつつあるのを地方側は深刻に受け止めるべきだ。人口と面積で配分額を決める新型地方交付税や、財政の悪化した自治体への再建法制など課題は目白押しだ。よりよい地方分権を進めるため、地方側の体制立て直しも急務となる。
0 Comments:
コメントを投稿
<< Home